ちょっといい話
Good for a moment story.

「思い出」

彦根城ほとりの夢京橋キャッスルロードにある「せんなり亭伽羅」。
弊社会長が車で通りを走り過ぎようとした時、店の前で佇む年配の女性がおられ、気になって車を止めて声を掛けました。

「この店の者ですが、あいにく本日は定休日でございまして誠に申し訳ござません」
するとその方が「実は、娘との思い出の地を周っておりました。この店に以前、一緒に来たことがあるのです」詳しく聞いてみると、休日には母娘でいろいろな地に旅行にいっておられ、ご来店頂いていたそうです。

そして「せんなり亭伽羅」で食べた“近江牛とろ握り”が美味しくて、娘さんがが「また、せんなり亭伽羅に近江牛のとろ握りを一緒に食べに行こうね」と仰られていたそうです。

「楽しみにしていたのですが、その娘が私より先に亡くなってしまいました」
「ようやく気持ちも落ち着いてきましたので、こうして思い出の地を周っているのです」

なんとかそのお気持ちに応えたくて「ここから車で10分程のところに同じお店があり、そちらは営業をしております。近江牛とろ握りも、ご用意できますので車でご案内させていただきます」と告げて車で店に向かったのです。

お店では、お二人分のお席をご用意し“思い出の近江牛とろ握り”を召し上がって頂くことが出来ました。

私たちの仕事は、お客様の思い出の中に残ることが出来る。
また、お役に立てる仕事だと再認識した出来事でした。